虫のあれこれ。時々書評。

虫と本が大好きな中学生女子。出会った虫について、読んだ本の書評など、書いています。平成29年度上野科学博物館 野依科学奨励賞を受賞。2018年度 日本昆虫協会 夏休み昆虫大賞受賞。2019年度 最優秀賞受賞。

日本鱗翅学会 春の集い 講演発表

だいぶ暖かくなってきましたね。

暦の上ではもう春です。

…花粉がすごくて毎日大変です(*≧∀≦*)


さて、昨日は鱗翅学会の春の集いがありましたよ。

そして、ずっと楽しみにしていた学会での研究発表をしてきました(^∇^)

場所は東京大学理学部2号館の大講堂。

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 学生の部で発表するのは、私を含めて4人。

私はその2人目でした。

『イモムシ・ケムシの標本作り』

についてです。


出番が来た時、何ともいえない静かな雰囲気につつまれ、

一気に緊張が押し寄せてきました。


でも、自己紹介をはじめたら、

いろいろ聞いている方の反応が励みになり、

練習通りに20分間、なんとかご紹介したいことを話せたと思います。

今回は4年間で私にとって楽しかったこと、発見を含めて面白かったことを

大事にしたことが自分の中でのポイントでした。

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こんな画像があったりで気持ち悪くならなかったでしょうか…(^◇^;)


質疑応答はどんなことに興味をもってもらえたかや、感想、矢後さんからのご意見も頂けてとても嬉しかったです。


その後、いろいろな方に標本を見て頂き、

感想や提案、質問などのお話をさせて頂きました。


学会での発表はまとめるまでの準備という復習、

自分の研究についてのいろいろな方の意見を聞ける新しい発見があることを知りました。


発表の機会を本当にどうもありがとうございました(^◇^)


これからどんな面白いことが出来るか分かりませんが、

学んだことをまたいつか発表出来たら良いな、と思っています。


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モズのはやにえ

先日、フチグロトゲエダシャク採集の帰りに無くなってしまったと思っていた私のメガネ。電車に運ばれて山の方までいっていたみたいです(≧∀≦)

無事戻ってきました。良かった(^。^)


さて、先日の河川敷で出会えたフチグロさん以外のおまけのコたちをご紹介します

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ゴミムシが歩いていました。

ここはモズが来る場所のようで、

昨年はゴミムシなどモズのはやにえの甲虫シリーズを幾つか観ました♪

昨年のモズのはやにえ

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モズのはやにえって

鳥のモズ類が秋などに獲物を食べるため?に枝に挿したもの。

挿して取っておいて、また戻ってきて食べることはしないらしいですが、面白い行動ですよね。

一度やっているところを観てみたいなぁ。

…リスがどんぐりを地面に隠して忘れてしまうのとも似ている気がします。



なんて思っていたら。


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トカゲ?が( ゚Д゚)


更に。

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カエルが( ゚Д゚)!!


おまけに

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クモまで( ゚Д゚)!!!


そして、よくみるとどれもお腹だったり尻尾

をかじられていますw(゚o゚)w


食べやすくするために枯れ枝に挿して

つまんだのかもしれませんよね。


今回は爬虫類系で攻めたのでしょうか。


大事に持ってかえりましたよ(^ ^)



カモのいるお気に入りの帰り道では

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カワセミが飛んできました(^o^)

飛んでいる色がとっても綺麗でした。


勉強も楽しいですが、

やっぱり自然の中に行く時間も大事ですネ(^◇^)♪


明後日は日本鱗翅学会の講演発表です!

標本も展示する予定ですよ(^◇^)

頑張ってきたいと思います!!


冬尺蛾採集 part6 フチグロトゲエダシャク

先週末は冬尺蛾採集に行けましたよ(^∇^)♪


フチグロトゲエダシャク採集の巻です!


フチグロトゲエダシャクは河川敷が採集地、

昼行性なので久しぶりの朝からの虫捕りでした。

風は少し強かったですが

チャンスはこの日しかなかったので決行です(^ ^)

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9時過ぎから採集をスタート、

モンキチョウヒョウモンチョウが飛んでいて時期も良さそうです。

早速、枯れたアシのあたりで♂が飛んでました!


昨年は動きが早くてなかなか採れなかったので、今年は絶対に自分で採りたい!

と、思っていました。


ご一緒してくださった先輩が次々と採っていて、

母もどんどん採っていきます(´Д` )

私はというと、

網には何回も入っていますが、

風に逆らって早く飛べるフチグロさん、

確認する前にあっという間に網から出て、風に運ばれていってしまうのです(><)


そして10時過ぎ。

♂の数が格段に増えてきました。

そして苦戦していた私もやっと自分で捕獲出来ました(^O^)❣️

嬉しい‼️

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自分で採れるって嬉しいですよね(^。^)


そのあと、

11時くらいから完全に♀狙いで、

♂が♀を探しているのを追いました。


♂がいっぱいいたアシの茂みをひたすら丁寧に探します。

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それでもなかなか♀がアシを登っているところは見つけられません。


しばらくそんなことを続けていると、

フチグロトゲエダシャク♀を狙っている写真の方々が集まって写真を撮っていました。


私たちも観に行ってみました。


すると、、、


この木の下に、、、

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フチグロトゲエダシャク♀が❣️❣️

はじめて見ました❣️

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♂がやってきて交尾していたところを見つけたそうです。

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地を這うダンゴムシの大きさ、

フユシャクにしては大きめでしたが、

これを地面で見つけるのは難し過ぎます。。


しばらくあちらこちら上ったり下りたり、落っこちたり。

産卵場所を探していたのかもしれません。

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すごく可愛いかったな。


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こんな姿をしています(^ ^)

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首輪を付けたようなオシャレな♀ですね!!


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大きいので、最大級のシモフリトゲエダシャクと比べてみました。

かなりの大きさですよね。


その後13時くらいには♂が飛ばなくなってきたので採集を終わりにしました。


いつか自分で見つけられたらな、と思いました(^_^)



この日は花粉が大量に飛んでたので、

夕方から顔が腫れましたが(≧∀≦)泣

はじめて可愛いフチグロトゲエダシャクの♀を見ることが出来た良い日でした❣️

行って良かった(^∇^)♪



次回はおまけシリーズです^_^

日本鱗翅学会 春の集い 準備

今週は雨が降ったり寒かったりあたたかかったり、、
週末は晴れるでしょうか。
最近はやりたいことや
やるべきことがたくさんあり過ぎて、、
ロマンが足りていません( ̄∇ ̄)

さて、3月9日(土)は
日本鱗翅学会さんの春の集いで
講演発表をさせて頂くことになりました。
場所は東京大学理学部2号館大講堂です。


昨年、はじめて日本蛾類学会の研究発表を見に行った時に、
いつか学会という舞台で自分のやったことを発表出来るようになりたいと思っていました。
(昨年、そんなことを書いていました^_^)

それが出来る機会を頂けて
とても嬉しいです❣️

今、その発表の準備の仕上げをしているところです。
「幼虫標本を作りたい」と言った小学1年生から4年間のデータの中から失敗や成功、面白いと私が思ったこと、作り方もわかりやすく紹介しようと思っています(^◇^)

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25分(質疑応答入れて)の持ち時間、

画像もかなりの量になりそうです。

幼虫の画像ばかりを大画面で写して大丈夫か少し心配ですが、、(≧∀≦)


貴重な機会、

当日は緊張するかもしれませんが、

今からとても楽しみです( ^∀^)♪

聞いて下さる方も面白いと思ってもらえると良いなぁ。

インセクトフェスティバル2019

こんにちは。


先週末は大宮のインセクトフェスティバル2019に行ってきましたよ!


大宮は今回で3回目。


ファーブル先生の研究した虫や愛した虫などを中心に集めるが最近のテーマです(^∇^)

自分ではなかなか捕れない虫や普段なかなか見ることがない虫もありますし、

いろいろな方のお話を聞けるのも楽しみなのです。


今回はファーブル関係を一点、

自分の標本に関係する素敵なものを何点か狙って。

まずは開場したらいつもすごい標本がある方のブースへ急ぎました!


買ったものは…

まずはヨーロッパイボタガ。

同じヨーロッパイボタガでも大きさも模様の色合いが少し違っていました。

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左は昨年採ったイボタガ。

右がヨーロッパイボタガ。

小さくても模様がぎっしり。

どちらの柄もやっぱり素敵です。

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次はヨーロッパエゾヨツメ。

の、黒化型だそうです。

下は昨年採集の日本のエゾヨツメ。

茶色に紫の目玉模様も可愛いですが、

黒化型の方はグレーに紫、格好良いですね。

黒化型って、、環境によるものなんでしょうか?

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黒化型♀の目玉模様。

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黒化型♂

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エゾヨツメ♂

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素敵な目玉模様ですよね。



この後、

ここでヨーロッパのフユシャクのペアを買われた方にチラッと見せて頂きましたが、

あのフユシャク♂♀はとっても素敵だったなぁ❤️

またいつか販売してほしいです(≧∀≦)



次は違うブースへ。

予定していなかったオオシモフリスズメ。

昨年は幼虫を飼育しましたが、

最後で蛹になれず、成虫までいきませんでした(T . T)

自然の中で一度出会ってみたい成虫です。

すごい迫力がなんでしょうね。

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幼虫と並べるとこんな感じ。

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どちらも大きい!!!!



そんな話をしながら標本を並べていたら…

何と‼️


春の三大蛾 ‼️‼️

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予定していませんでしたが

無意識に頭の中は春の三大蛾を呼んでいたみたいです(笑)



続いて、あるブースで裏と表で全く模様も色も違う外国の蝶のクイズをやり、

(表と裏の組み合わせを当てるクイズ)

当てずっぽう(^_^;)で全問正解して

これを頂きました♪

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可愛いツノゼミが少し増えてきました(^ ^)

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つづいて、

ギンモンシャチホコ

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キラキラ光っています。


モントガリ

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生体はピンクがもっと鮮やかだそうです。

 


こちらはネパールで採集されたコたち。

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名前は後日教えて下さるそうです。



こちらは虫屋さんからの頂き物♪

アオスジアゲハの蛹と何かの蛹。

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蛹って美しいですよね。

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羽化を楽しみにしたいと思います!

どうもありがとうございました(^∇^)


最後は捕虫網ネット。

本当はギフチョウ用みたいですが。

素敵な色です!

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と、

とっても楽しかった一日が終わり、、


帰ってきて大事なことを忘れていたことに気が付きました( ゚Д゚)


予定していた、

『ミノタウルスセンチコガネ』。

ファーブルの研究したセンチコガネ。

最初に急いで行ったブースで買う予定だったのに、、

何故かすっかり忘れていました( ´Д`)



こういうものは出会いなので、

次に出会えるかは分かりませんが(T . T)(T . T)



大手町でも良い虫との出会いがありますように♪


冬越し

こんにちは^ - ^

学校もあちこちで蟻が歩いているのを見るようになりました。

春が近づいてきましたね。


今日は冬越しさせているコたちを紹介します!


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ヤママユガの卵

最近暖かくなってきたので

外に放置してたまに土に雨を降らせていた4種のヤママユガの卵入りネットを冷蔵庫組に仲間入りさせました。


これは昨年までの失敗の経験から

2月に入ったら温度管理することが必要だと知ったのです。

孵化が食草の芽吹きとぴったり合えば良いのですが、

外の太陽光が強く暖かくなってきていたり、室内の温度も少しずつ上がっているので、

温度管理しないと少し早めに孵化してしまうのです。

(私の家は温度が高めなんですよね(-。-;)


これは標本のプロ(飼育から標本を作る)からもおしえて頂いたことです。


クロウスタビガは標高の高いところに生息するので特に要注意で、

最初から冷蔵庫です。


クワコの卵や

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◉前回書きましたフユシャク3種の卵。


こちらは

オオムラサキの越冬幼虫。

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みんな葉の裏側にいましたが、

ひっくり返してみました(^ ^)

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越冬中も可愛すぎます❣️

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このコたちは3月にエノキに移す予定です。




そして蛹も。

上の列はエゾヨツメ。

ギフチョウアカバキリガなど。

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早春の蛾は外の気温と時期をみながら外に出そうかな。


越冬して、その後孵化したり羽化するためには冬の寒さが必要なんです。

自然の中ではそうやって冬越ししていますからね。


家の中で飼育していても、

やっぱり屋外での虫たちの発生状況や自然の中での生態を知る必要がありますね。


自然の環境と同じようにする、

それがとっても難しいんですけど(≧∀≦)


おまけ

昨年先輩から頂いたアマミナナフシの卵から孵化した子たちが、

ゆっくりゆっくり成長し、成虫になり、、

次世代の卵を産みはじめました♪(^o^)

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たくさんのフンの中に…


卵❣️

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こちらは暖かい部屋に置いておきます^_^



春が近づいてきて、

みんなの孵化が楽しみになってきました(^∇^)



明日は大宮でインセクトフェア、楽しみです♪



フユシャク♀が産んだ卵 その後

花粉が沢山飛んでますね。

鼻がムズムズ、くしゃみで放題、目が痒くなってきましたよ(≧∀≦)


さて、12月8日から7回にわたって探してきたフユシャク♀さん。

(また行けたら行くつもりです)


ここまで♀がその後産んでくれた卵を整理してみたいと思います(^。^)


1/3、お正月に出会えたシロオビフユシャク ♀。

この時は既に産卵中でした❣️

この姿は衝撃的でした(°▽°)

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毛束の中の卵。

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毛も相当たくさん使ってるし、卵もたくさん入っているので産卵後は誰だか分からないくらいの姿になっても仕方ないですよね。


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これがシロオビフユシャクの卵の今。

色が変わっていくのでしょうか。?

採った時と少し変わった気がします。



これはウスバフユシャク♀さん。

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その後冷蔵庫の中で産んでくれました!

毛束を付けられなかったのかな。

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黄色っぽいですね。



これはナミスジフユナミシャク♀。

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これは屋外で固まりでまとまって産んでいるようでした。

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家でも産んでくれました。

とっても綺麗な緑ですよね!

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続いて、ヒロバフユエダシャク♀

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今日、冷蔵庫の中で産んでいる最中でした❣️

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蛍光ペンで塗ったみたいな緑!


フユシャクの卵はみんな本当に小さいんです。

上の定規のひとメモリは0.5㎜。

夜になると疲れてくる私の目だと見えづらくなってくるくらいです( T_T)

(最近視力が低下していて(-。-;  )


シモフリトゲエダシャクの大きな♀はどんな卵を産むのでしょうか??

卵ももう少し大きいのかも?

少し様子をみたいと思います。



可愛いフユシャク ♀たちが産んでくれた卵、

食草が芽吹くまで、

冷蔵庫で大事に温度管理したいと思います!



次回は。

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冷蔵庫で温度管理して冬越させているコたちを整理してみたので、

そのコたちについて書きたいと思います(^_^)♪