虫のあれこれ。時々書評。

虫と本が大好きな中学生女子。出会った虫について、読んだ本の書評など、書いています。平成29年度上野科学博物館 野依科学奨励賞を受賞。2018年度 日本昆虫協会 夏休み昆虫大賞受賞。2019年度 最優秀賞受賞。

クワコ 越冬卵

学校も給食がはじまり、

席替えをして3学期が始まりました。



さて、

一昨日、家から30分ほどの農工大学に行ってきましたよ。


クワコさんの越冬卵のためです(^o^)


クワコは家蚕の蚕の源の野蚕です。


蚕も可愛いですが、

このクワコも幼虫の姿、顔がとっても可愛いんですよ💕


昨年、5月の頭に神奈川県で幼虫を採集して飼育したことがあります。

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前から見ると。

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この時は可愛いくて毎日観察していましたら、標本にする間もなくあっという間に蛹化、羽化してしまったのです。


羽化のタイミングが分からないという話をしていましたら、

昨年、解剖を教えて下さった横山先生が、

大学の桑畑に冬は卵が見つかるよ、と教えてくださいました。

東京にもクワコ、いるんですね!!


卵を実際に見てみたいのと、

もし卵から飼育できたら、その生態が少し分かるかな、と思いました。

寄生の心配もありませんしね。


畑は研究のために管理されている場所、

先生にお許しを頂いて、

一緒に畑を見させてもらいましたヽ(*'▽'*)ノ


すると、

葉が全部落ちて茶色い枝が残っているだけの畑、、

年二回のサイクルのクワコは葉がある時期までは葉に卵を産んで、

冬を越す卵を産むコは茎や枝の下の方に産むんだそうです( ゚Д゚ )

本能、すごいですね。


畑の入り口には脱皮繭、、


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そしてあとは枝、枝、枝、


すると、

先生がここだよ、と。


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すごく下の方に、、


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小さい!!!!

ゼフィルスの卵並みです。


しかもまとめてたくさん産まないらしく、

あちらこちらに少しずつ産んでるようです。

生き残りを増やす知恵かな。


少しずつだから、

幹の模様に余計似ていて見つけにくい。



しばらく行くと、

ここ、と先生。

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え、どこだかわかりますか?


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うわ、分かりづらいけど、ありました!


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平たくてとても小さい固い卵です。

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この卵、一本の枝に0.5個から3個くらいしかないと聞きました。


これを発生しているか分からない野外で見つけるのはとても難しいだろうなぁ(*´-`)


今回は特別に

卵付き枝をいただくことが出来ました(^o^)

どうもありがとうございました‼️


クワコの越冬卵管理ははじめてなので、

大学の畑に近い環境の外に二箇所、

冷蔵庫にも入れてやってみることに

します。

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春に無事に孵化して、

可愛い幼虫を育てたいです♪