虫のあれこれ。時々書評。

虫と本が大好きな中学生女子。出会った虫について、読んだ本の書評など、書いています。平成29年度上野科学博物館 野依科学奨励賞を受賞。2018年度 日本昆虫協会 夏休み昆虫大賞受賞。2019年度 最優秀賞受賞。

ウスタビガ 3齢と4齢の謎

こんにちは


ここのところ、お天気がいまいちな前半でしたので、

家で勉強していましたよ。

後半は晴れそうなので、虫捕りしたり、お出かけ、

いろいろ実験をしようかと思っています(^。^)


今、私の家はイモムシケムシの飼育で賑やかになっていますが、

毎日のお世話で気になっていることがあります。


それはウスタビガの3齢と4齢のこと。


昨年は一匹を繭、蛹にしたので

なんの謎も湧かずにこのような飼育記を書きました。

http://fabreimomushi.hatenablog.com/entry/2018/05/02/213109


でも今回は260卵からのスタートで、

数は淘汰されて少しずつ減ってきていますが、

それでも多くの幼虫がいます。


1齢は黒色 

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そのうち黄色い消しゴムみたいになって…

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2齢  水色の突起が出てきました!

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3齢は…w(゚o゚)w

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このように外側も背中も黒がたくさん入っていたり、

頭の上の突起の部分や側面だけ黒かったり、

綺麗な黄緑色のコ、黄色いコ、

とかなり模様や色が違うのです( ゚Д゚)


確かに図鑑にも

『2齢〜4齢の体色は

黄色から薄黄緑色で黒化の程度に変異がある』

と書いてあります。


私が観察したところ、

3齢が一番黒化の変異が大きかったです。


お母さんが同じなのに、

こんなに違うなんて本当に不思議。


そして、

3齢でいろいろな変異のあるコたちも、

観察を続けると…


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多くのコがこのようにみんな脱皮して

4齢で黄緑色になることが分かりました!!


ではあまり大きさの変わらない3齢と4齢、

何が違うのでしょうか。


3齢は

体の形、特に横幅はスマートで

背中の突起から出ている毛も4本〜5本生えています。


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4齢は


皮もマシュマロの触り心地みたいにカサカサしてきて

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顔の横あたりがコブラみたいに幅がでて

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背中も盛り上がってきています。

可愛い恐竜みたい(^ ^)

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背中の毛は3本くらいから

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日が経つと短くなってきて2本に、、

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このあと終齢になる頃には全く毛がなくなります。


イボタガやエゾヨツメみたいに脱皮して姿が

はっきりと変わるのはよく分かりますが、

変異が大きいのと、更に少しずつ模様や姿を変えながら成長しているところが

本当に不思議です。

…正解がなくてスッキリしません笑(≧∀≦)



キューキューと鳴くところや

繭の形もヤマカマスだったり、

ヤママユガの中でも不思議や魅力が多く、

特に面白い生態です❣️


このあとの終齢以降も謎が出てきそうなので、

観察を続けてみようと思っています(^∇^)